ハーバーランドで迎えた『2024年』初日の出

毎年恒例となっている初日の出観賞。列車内・海岸・海上・山上、ひととおりの場所から眺めてきたけど湖からはまだなので、2024年は琵琶湖の西側に狙いを定めた。

そのために大晦日は京都に宿泊したが、前夜の天気予報によると厳しそうなので、急きょ目的地を天気のいい大阪方面に変更。手軽で確実な海辺かつ始発でも間に合うところとして神戸のハーバーランドに決めた。これより手前では駅近くに手頃な海がなく、遠くでは日の出時刻に間に合わなくなるので、ここしかないという場所だ。

元日は4時ごろに起床して朝食をとり、京都タワーを見上げながら京都駅に向かう。眩しいような月が出ていて、本当にこっちの天気は悪いのかなと思う。

元日早朝の京都駅は普段より多いのか少ないのか分からないけど、まばらに人が行き交う程度で空いていた。人が集まっているのは券売機の前くらいのものだ。向かった東海道本線ホームも空いていて、列車到着時になっても各ドア位置に2〜3人が集まる程度であった。

乗車したのは5時21分発の網干行き。神戸には6時31分に到着する。日の出は7時6分頃なのでハーバーランドまでの移動時間を考えるとちょうどいい。

ほどよく空席のある列車内は静けさと暖かさが心地よく、寝てしまわないように車窓を見つめる。大阪までは夜の景色だったけど、兵庫県に入ると空が白みはじめ、多少の雲はあるけど概ね晴れているのを確認して安堵する。

定刻通り6時31分に神戸着。通過したことは数えきれないほどある駅だけど、降りたのは今回が初めてかもしれない。どの出入口から駅を出ればいいのかも分からない状態なので、とりあえず海に近そうな南口に出てみた。

駅前通りを進みはじめると、うまい具合にハーバーランドの標識があったので、それに従い進んでいく。途中で標識を見失い焦ったけど、勘を頼りに進んでいくと大きな通りに出て、私と同じ目的と思われる人たちが、ぞろぞろ歩いていたので流れに加わった。

行く手にハーバーランドの大観覧車が近づいてきて、間もなく大勢の人たちが東向きに佇立する岸壁に出た。軽く百人くらいは集まってそうだけど場所が広いので十分なゆとりがある。適当なところに立って時が来るのを待つ。

初日の出を待っていると、冬山用のダウンジャケットを用いても体が芯から冷えてくる年もあるのだけど、今年はフリースに薄手のジャケットという軽装なのに寒くない。顔や手が冷たいなという程度だ。暖かい元日だなと思う。

景色が明るくなってきて7時6分の日の出時刻を迎えるが、太陽の出てくる辺りに雲が横たわっていて姿が見えない。いよいよ雲の上に顔を出しそうになると、そうはさせまいと雲の位置が上がってまた隠れる。

沖合をゆく大型フェリーを眺めたりしていると、背後にある摩耶山やポートタワーが橙色に染まりはじめ、間もなくようやくの初日の出を迎えた。時刻は7時25分くらいになっていた。

(2024年1月1日)

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