城北線「初日の出号」で迎えた2017年 初日の出

城北線の地図

2017年の元日、初日の出を東海交通事業の城北線で迎えることにした。この鉄道では全線高架線という眺望の良さを活かし、毎年元日の早朝に「初日の出号」を運転しており、車内から手軽に初日の出を拝むことができる。

場所的には名古屋市の北の外れあたりなので、海もなければたいした山もなく変化には乏しいが、どこまでも広がる市街地のかなたから日が昇るのもまたいいもの。昨年初めて乗車したところ手軽な割になかなかと楽しめたので、また今年も来てしまったという訳だ。

さて初日の出号は勝川発と枇杷島発の2本運転される。どちらに乗車しても乗降する駅が逆になるくらいの違いで大差はない。私の場合はこの後に大阪方面へ向かう予定なので、終点が東海道本線の駅である枇杷島の方が何かと便利なのと、昨年利用して勝手が分かっていることから勝川発に乗車することにした。

JR勝川駅 (X-T1 + XF16mm F1.4R)
JR勝川駅

やってきた勝川駅はまだ日の出前とあって周囲は真っ暗。加えて人気もほとんどないので深夜にでも訪れたような雰囲気だ。冬の早朝らしい冷たい空気に眠気も覚めてゆく。

降り立ったのはJRの勝川駅なので、まずは近くにある東海交通事業の勝川駅に向かう。同じ勝川駅なのに別な場所にあるのは何とも不便な話だ。照明も人影もまばらな寂しい線路沿いの道路を少し進むと、高架上にホームが1面あるだけという小さな駅が見えてきた。

東海交通事業の勝川駅 (X-T1 + XF35mm F1.4R)
東海交通事業の勝川駅

階段を上がってホームに向かっていると乗務員と出くわし挨拶を交わす。傍らの線路では初日の出号となる車両がエンジン音を響かせながら待機していた。

ホームまでやってくると5,6人の先客が居た。あとは1人また1人と少しずつ増えていく。昨年は地元住民と思しき方ばかりだった気がするが、今年はなぜだかカメラを下げた鉄道ファンがちらほらと目にとまる。他には昨年同様ケーブルテレビの取材も来ていた。

時間の経過と共に乗客の列はどんどん伸びてゆき、空が白み始めるころには前後の乗降口で合わせて40〜50人くらいは並んでいた。そこにヘッドマークを装着した列車がゆっくりと入線してくる。ドアが開くと座席を確保に走る人たちが居て慌ただしい。車両はわずか1両なので最終的には通勤ラッシュのような混雑になる。

6時43分、初日の出号が入線 (X-T1 + XF16mm F1.4R)
6時43分、初日の出号が入線

車内に入るとまずは職員の方から記念品として干支の置物をいただく。日の出側の座席は埋まっていたので、とりあえず反対側のボックス席に落ち着いた。座ったまま日の出を拝もうと考えなければ割りとどこでも良い。

まもなく発車すると途中駅で数人ずつ拾いながら先へと進む。そして駅でもなんでもない単なる高架上という、普段なら停まることのない場所に停車すると日の出を待つばかりだ。

徐々に空はオレンジ色に染まってゆき、やがて遠くに見える小さな山の陰から太陽が顔を出した。同時に車内には赤みを帯びた光が差し込み、一斉にスマホから一眼レフまでカメラが向けられシャッター音が響く。ただ車両内外の温度差に加えてこの人いきれだ、窓はすぐに曇ってしまいクリアに見えないのは少し残念なところである。

2017年初日の出 (X-T1 + XF35mm F1.4R)
2017年初日の出
初日の出号車内 (X-T1 + XF16mm F1.4R)
初日の出号車内

数分経過したところで列車はゆっくりと動き始める。ここに至るまでの時間は長かったが初日の出は一瞬で終わってしまった。

次の小田井駅ホームはカメラを持った人で賑わっていた。高架ホームで眺めがよいので駅自体が初日の出スポットなのだ。昨年は車内の混雑から逃げるようにここで下車したのだが、今年はこのまま枇杷島へと向かう。

枇杷島に到着すると運賃の支払いがあるので列ができてなかなか下車できない。ようやくホームに降りてゆっくりと列車を眺めると、今頃になってヘッドマークは平成29年の文字が入った今年専用のものになっている事に気がついた。

枇杷島駅に到着 (X-T1 + XF35mm F1.4R)
枇杷島駅に到着

こうして2年連続、城北線での初日の出は終わった。毎年干支の置物がもらえるので全部揃えたい気もするが、さすがに12年連続して乗車する気にはならない。というかできる気がしない。何よりこの混雑に加えて初乗車の時のような新鮮さもなかったので、来年はどこか他に行こうかなと思った。

(2017/01/01)