モンベル「フレックス ウォーターパック」を試す

登山における水の携行にはソフトボトルを使用している。当初はプラティパスのものを使用していたけど値段が上がりすぎたので安価なエバニューに移行、機能的には満足していたけど内部にこすらないと落ちない謎の汚れが付着するのが気になり、今度はモンベルのものを試してみることにした。

購入したのはモンベルの「フレックス ウォーターパック」で、容量は1L・1.5L・2Lと3種類あるうちの1Lを選んだ。2Lが便利ではあるけど、万が一の破損に備え、少量用を必要なぶんだけ用意するようにしている。

半透明の本体を手にすると柔らかくさらっとした手触りが印象的。プラティパスもエバニューも透明かつ固くすべすべした素材だったので随分ちがう。だからどうしたということはないけど、傷や汚れは目立たなさそうなので清潔感は長く保たれそうである。

外観で目を引くのが大きな飲み口で内径が約3.5cmもある。これまで使ってきたものはいずれもペットボトルとほぼ同じ約2cmだったので、それと比べるとふたまわりくらい大きい。小さい口だと水場などで注水するとき周囲にこぼれやすかったけど、これはすんなり注水することができてよかった。キャップが紐で本体とつながっているのもいい。飲み口の大きさは使用後にも大きなメリットがあり、同時に使用したエバニューのものと並べて置いておくと、モンベルのほうが圧倒的に早く内部が乾いてくれた。

外観でもうひとつ目を引くのが飲み口のところについたフィンガーリングで、ひょいと指を入れて持ち運ぶことができる。水の入ったソフトボトルはつかみどころがないようなもので、遠い水場から持ってくるときや、複数本を手にしたときなど落っことしやすかったので、これは地味に便利だった。

耐熱温度は60℃までとなっている。プラティパスやエバニューは確か90℃までいけたので数字的には見劣りするけど、ソフトボトルに熱湯を入れたことも入れる予定もないので、いまのところどうということはない。耐寒温度のほうはマイナス20℃までいけてボトルごと凍らせることができるので、こちらは夏場の日帰り登山にはありがたい仕様である。

側面には内容量の目盛りがずらりと並ぶ。こんなに細かく必要なのかというほど上から下まで並んでいる。目盛りがなくて困ったことはないけど、あって困るものでもないので、ないよりはあったほうがいいかなという感じ。

底面は平らになっていて自立するというのが宣伝文句だけど、実際に水を入れてみると確かに自立はするけど、ゆらゆらしていて安定感には乏しい。全体的に柔らかい作りなので仕方のないところだけど、不安定な場所だったり、うっかり手が当たったりすると倒れやすい。

ソフトボトルはだいたいそうだけど空のときは丸めてコンパクトに収納できる。もっとも丸めた状態で固定できる仕組みがないので手をはなせばまた広がってしまう。エバニューはそのあたりよく考えられていて固定用のゴム紐が付属していた。適当なゴム紐を自分でつければ同じことはできるけど、最初からついていればなと思う。

しばらく使ってみた結果としては、プラティパスやエバニューに比べて全面的に優れている訳ではないが、全体的に使いやすい作りになっており、使用後に妙な汚れが付着することもなかったので気に入った。これまで使用してきたソフトボトルではベストなものといえ、次に購入するときはまたモンベルのものにしようと思っている。

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